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感想

夏季休暇に北海道を1週間サイクリングに行ってきました。とても楽しく、毎日が刺激的でした。幸いにも天候に恵まれ、無事に目的地まで行くことができました。

この本はその時の気持ちを思い出させてくれます。わかりやすい文章、ちょっとたどたどしさを感じる表現も、著者の一生懸命さが伝わり、却って好感が持てる。それと旅のすばらしさを伝える写真。一人旅なのに走行中の自分の姿を映した写真は、工夫と手間の賜物です。 

著者が夜中、満天の星空を見たとき、「僕は今ラオスにいるのではなくて、宇宙にいるのかもしれない」との表現は、その情景が目に浮かびました。



本書からの引用

 

 段ボール輪行

輪行は、ダンボールに入れるやり方が一番安くて簡単だ。とくに到着地とゴール地が違う場合は、現地に着いたらダンボールは捨てることができるし、どこの国にもたいてい自転車屋さんはあり、自転車用のダンボールも置いてある。 

 

 食当たりの治し方

食中毒を治すのには、下痢止めのような薬を飲むよりも、水をひたすら飲んで、毒素を出すのが一番良いということもこの時に知った。

 

 ラオスの夜

当然夜は寒く、シュラフにくるまって体を縮めて寝たのを今でも忘れない。夜中にトイレのために外に出ると、真っ暗闇の中にふわっと無数の星たちが瞬いていた。僕は今ラオスにいるのではなくて、宇宙にいるのかもしれない。僕の眠気まなこにはそう映った。 

 

 旅で重要なもの

旅の中で一番重要なのは遺跡観光でも、自転車で走った距離でもない。「出会い」なのだと思う。困った時や辛い時に旅で出会った人々の優しさに救われたからこそ、僕は旅を続けることができたのだ。 

 

 旅ブログ

次の日、強盗に襲われたのをブログに書いたら、たくさんのコメント、メールをもらった。涙がキーボードの上に落ちてきた。たくさんの励ましで僕は勇気を出せた。

再びサドルにまたがることにした。そうしないときっとこのトラウマは治らない。 「自転車旅はこれを乗り越えてこそだ」意思を貫こうと必死にペダルを漕いだ。 

 

 旅の伝え方

お客さんも集めてトークイベントをしたり、写真展を開いたりして、たり彼の前で発表することで旅の経験を還元できるはず。 

ただし、旅の途中で見た景色の凄さや、食事のおいしさ、人との出会い、別れ、再開、それとは逆につらかった峠道、砂漠しかない無人地帯など、経験を文章だけで伝えることは非常に難しく、苦労しました。