奥田昌子「内臓脂肪を最速で落とす」を読んで

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感想

この本は、内臓脂肪を落とすことが健康寿命を延ばすことになる、というメッセージで書かれています。動物性脂肪だけでなく植物性脂肪等、油を摂ると中性脂肪が増加するとのことです。その内臓脂肪から悪玉物質が出て、脂質、血圧、血糖の数値が悪化します。

また、アカゲザルの実験では、25%の食事制限をすると長寿遺伝子のスイッチがオンになりましたが、人間が食事だけでカロリー制限をすると様々な障害が出ます。運動と食事制限で25%のカロリーオフが理想だそうです。




本書からの引用

 

 自分は大丈夫と思うこと

私が内科医として実感するのは、データに異常値が現れるより先に内臓脂肪の蓄積が始まること、ほとんどの人が自分はまだ大丈夫と思い込んでいること、そして内臓脂肪を取らない限り、病気の進行を止められない事です。

 

 内臓脂肪から出る悪玉物質

困ったことに、内臓脂肪の細胞は大きくなると悪玉物質を分泌する力が高まります。それと同時に善玉物質をあまり作らなくなるため、脂質、血圧、血糖の数値は悪化するばかり。こうなると手がつけられません。

 

 高濃度のインシュリンはがんの発症率を上げる

高い濃度のインシュリンは細胞を増殖しやすくするだけでなく、アポトーシスを起こしにくくしてしまいます。こうなると細胞のガン化を止めることができなくなって、みすみす増殖させてしまい、癌の発症率が上がります。 

 

 飽和脂肪酸は要注意

本当に気をつけなければならないのは、体内でのコレステロールの合成を促す成分です。これが飽和脂肪酸で、牛肉や豚肉の油、牛乳と乳製品、スナック菓子やチョコレートなどにしっかり入っています。 

 

 油は全て中性脂肪の塊

どの油を使うにしてもカロリーに気をつけてください。肉の油であれ、植物性油であれ、飽和脂肪酸だろうが不飽和脂肪酸だろうが、油は全て中性脂肪の塊で、カロリーもほとんど同じです。ご飯をせっかく小盛にしても一瞬で吹き飛んでしまいます。 

 

 運動は男性ホルモンを増加させる

脳でも男性ホルモンが作られています。記憶と意欲に関係する部分で作られていることから、男性ホルモンが減少すると記憶力が低下し、気力が衰えると考えられています。男性ホルモンを確実に増やしてくれるのが運動です。高齢者も男性ホルモンの減少が緩やかになることが明らかになっています。

 

 内臓脂肪は男性ホルモンを減少させる

 内臓脂肪が増えると男性ホルモンが減少して、筋肉がつきにくくなります。 砂糖を多く摂取するとテストステロンの分泌が下がるという報告があります。

 

 激しい運動も男性ホルモンを減少させる

その一方で、運動しすぎると逆効果になるという説があります。一般のランナーがマラソン大会に出場すると、ゴール直後から男性ホルモンの濃度がガクッと下がるのです。走ることでテストステロンが消費されてしまい、元のレベルまで回復するのに2~3ヶ月かかるそうです。

 

  長寿遺伝子のスイッチは、運動とカロリー制限にある

サーチュインという遺伝子のグループに、寿命を延ばす効果があるというのです。まずは遺伝子のスイッチをオンにすること。役立つのがカロリー制限です。ラットを使った実験で摂取カロリーを30%ぐらい少なくすると、寿命が1.5倍近く伸びることは昔から知られていました。 ところが25%のカロリー制限を1年間続けると、骨がもろくなって筋肉が落ち、それによって血糖値が下がりにくくなってしまいました。 

その後、カロリー制限だけでなく、運動を通じて体重を落としてもサーチュイン遺伝子が活発に働くことが明らかになりました。摂取カロリーを12.5%減らして、運動でエネルギーを12.5%消費すれば、摂取カロリーだけを25%落とすのと同じ効果があるそうです。